女子高生3人組で実写ゲーを作ってみたら・・・『おまかせ!退魔業!』
おまかせ!退魔業(セイバーズ):セガサターン
短い人生において自身を"おまかせ"出来るような存在に出会うことは稀有なことです。
人でも物でも、それは当人にとって貴重なものであると思うのです。
アッコ以外におまかせできるモノが見当たらない諸兄にこんなものを紹介しましょう。
芸能界のおまかせがアッコならば、セガサターン界で"おまかせ"と言えば、この『おまかせ!退魔業(セイバーズ)』に他なりません。
セガサターン界のみならず、実写ゲー界においても唯一無二のおまかせ的存在でもあります。
退魔業と書いてセイバーズと読む
本作は、80年代~90年代まで日曜朝の顔であった美少女特撮シリーズの流れを汲む(勝手に汲んでいる)セガサターン専用ソフトとして世に放たれました。「美少女仮面ポワトリン」「有言実行三姉妹シュシュトリアン」といったワードに反応出来る世代の方ならば、なんとなく概要は分かっていただけると思います。
本作のストーリーを簡単に説明すると、
雛子、華奈、若羽の仲良し三人組が高校の遠足中訪れた場所で遭遇した何とも怪しい石碑。
実はこれ、妖怪達が封印してあるヤバいモニュメントであるのだが、そんなことは知らない
3人娘。
記念写真撮影ではしゃいでいる内にうっかり石碑を崩してしまうのだった。
外に出てしまった妖怪達を再び封印するために3人は「セイバーズ」として妖怪達と戦う羽目になってしまったのだった。
プレイヤーは偶然側にいたために、幽霊のような存在となってしまった人となり、3人をサポートする存在として、物語に介入していきます。
ざっとあらすじを説明しましたが、がっつり説明したとしても情報量はさほど変わりません。こういうものはとにかく勢いが大事です。
TV番組風構成でなつかしさMAX
物語は全4話で構成されています。1話毎にオープニング、エンディング(スタッフロール)が挿入されるなど、
前述した美少女特撮シリーズの流れを汲む者(勝手に)として、TV的な演出を意識していることが伺えます。
妖怪を探索する前半の"アドベンチャーパート"、妖怪を封印する後半の"妖怪封印パート"
妖怪を封印すれば事件解決!
どこかで見たことがあるようなお約束な展開の連続ですが、それがどこか心地いい。
美少女特撮シリーズ"らしさ"を見事ゲームに落とし込んでいると言えるでしょう。
随所に挿入される実写ムービーが"らしさ"を盛り上げます。
妖怪封印パートより。
当然変身シーンも完備。少しセクシーなこのムービーが有難い…
かどうかは、各個人に判断を任せます。
シャキーン!
アイキャッチ風
セガサターン専用ソフトとしての矜持
セガが発売元ということで、セガハードであるセガサターン専売となっているのですが、セガらしいというか、ある意味やっつけなセガ押しが散りばめられているのも特徴的です。
寝起きからセガ(ソニックぬいぐるみ)
JKのカバンがセガ(プライズ景品風)
ステキな世界をありがとう!SEGA SATURN!
セイバーズ達のステキな活躍を体験できるのはセガサターンだけですよ!
他にはない体験!さすがセガサターン!
美少女特撮シリーズのゲーム化という、他にない異色なコンセプトを貫く本作。良し悪しはともかく他にはない体験を味わうことが出来ることでしょう。
ムービーが安っぽかったり、演技が棒気味(?)なのも、ある意味"らしさ"としてのエッセンスとなっており、その時代を知るものにとっては、大変味わい深いものとなっております。
このチープさを演出としてワザとやっているのだとしたら、大したものです。
(皮肉ではありません)
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