ツインゴッデス:プレイステーション
プレステ黎明期、突如として現れた期待の新星格闘ゲーム『ツインゴッデス』新しい事に挑戦する気概は大変よろしいが、結果的には‥。プレステ史に名を残した事には間違いない一品ですが、どのような内容なのでしょうか?
ツインゴッデス誕生
近年のゲームにおけるグラフィックの向上には目を見張るべきものがあります。CD-ROM媒体でのゲーム発売が、ぐっと増えてくるプレイステーション、セガサターン全盛のあたりは、我々ゲーマーを驚かすようなグラフィックを誇るゲームが数多く登場しました。
グラフィック向上の目指す境地が「限りなく実写に近いこと」としましょう。2017年現在、ゲームのグラフィックは、本物と見紛う程に進化しました。
SS、PS発売発売当時、プレイヤーが求めるグラフィックへの期待が盛り上がっていたころ、各ゲームメーカーは切磋琢磨し表現の幅を広げていきました。マシンスペックという現実に阻まれながらも、試行錯誤した結果、ある歪みが生まれてしまったのです。いかにして、現実のようなリアルなグラフィックを作り出せばいいのか・・・
そ、そうか!実写だ!?
この歪みが形になったのが、上のパッケージでもおなじみの『ツインゴッデス』です。パッケージ1つとっても、この異様な雰囲気。ただ事ではありません。
一応、この実写の女性達が売りということでいいはずなのですが、こういうのって、「プリティ○○」とかいうタイトルにするんじゃないかなぁ。”ゴッデス”って....。いや、「プリティゴッデス」とか言われても困りますが.....。当時は”ゴッデス”萌えとかが流行った時代だったのでしょうかね。
ストーリー性も重要
一応ストーリーも存在しています。以下は要約です。
地球の遥か彼方...ラブラディアン王国という、とても平和な王国がありました。しかし、その平和を憎む暗黒の魔女「カーミラ」が襲来し、国を統治していた国王ラブ3世は無き者にされてしまったのです。それを天空から見ていた全能の神ゼウスは、ラブ3世の娘2人「ニーナ」と「シリン」に愛と勇気のパワーを与え、カーミラ討伐を命じました。父の仇を討つため、国を取り戻すために、二人は立ちあがったのです。(実写で)
ラブラディアン王国(笑)が舞台となっています。国民のみなさんは、とても幸せに暮らしていらっしゃるようですので、
「ラブラディアン王国死ね!」
が流行語大賞にノミネートされていたりする国では、ないのでしょう。ここに登場する「ニーナ」と「シリン」の2人を指してツインゴッデスな訳ですね。
プリンセスというより、異次元お立ち台といった様相は、ジュリアナ東京も裸足で逃げ出すような、80年代のバブリーな雰囲気に満ちています。
左が心やさしい姉の「ニーナ」さん。
右がちょっと勝気な妹の「シリン」さん。
愛と勇気のパワーでこのような格好にされてしまいました。ニーナさんの北斗真拳奥義無想転を出しそうな構えを見る限り、本人たちはまんざらでもないようです。
肝心のゲーム部分
だいたいゲームの背景がわかりましたので、レジェンドバトルモード(シングルモード)を進めていきます。
本作は、1レバー+3ボタン(弱攻撃、強攻撃、魔法攻撃)、1対1の格闘ゲームで、格闘ゲームとしては、割とオーソドックスな作りとなっております。
5人の手下に守られる、暗黒の魔女カーミラ打倒を目指します。
!?
対戦相手が実写じゃないだと...。そうです、このゲームは史上稀に見る、実写+アニメキャラの対戦格闘ゲームなのです。(アニメキャラというか、全体的にデ◯ズニー風なんですが、大丈夫ですか?)
並べてみるとそうでもないか?....
実写+アニメと言うと、以前紹介した、雀帝バトルコスプレイヤーが思い出されます。(普通は思い出しませんね。)
あちらは、2次元好きと3次元好きを両方取り込もうとした結果だと解釈出来るのですが、(いや、結果ダメでしたが.....)このツインゴッデスはどういう人がターゲットなのでしょうか...(ゴッデス萌えですか?)
ラスボスを目指して、某テーマパーク風キャラを蹴散らしながら、ゲームは進んでいきます。難易度がノーマル以上だと、敵は、超反応で攻撃を繰り出してきますので、格ゲーに慣れていないと、結構苦戦します。見た目以上に辛いゲームです。見た目も辛いです。
苦戦しながらも、5人の手下を倒すといよいよラスボスです。ラスボスは、ラブラディアン王国の平和を脅かす暗黒の魔女カーミラとはいかに。
で、出たー!実写だー!
ここに来てやっと実写対実写の対決が実現しました。
それにしても、どアップですね。ラスボスはデカくて迫力があるほうがいいと思うのですが、こういうことではないですね。
パッケージからして何かおかしかったですね。
ぬーん。
右がラスボス・カーミラです。
いざ、対峙してみると普通の大きさなんですが、この御姿は、かの有名な10万○○歳だったり、相撲が好きだったりする某閣下の雰囲気ビンビンです。案外、ラブ3世は蝋人形にされてしまったのかもしれませんね。
エンディングに涙せよ
カーミラを倒すと念願のエンディングです。
以下エンディング内容。(ネタバレ注意)
ついに倒された暗黒の魔女カーミラ
おや...? カーミラの様子が....
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!?
なんとカーミラがプリンセス(?)に変身します。
別人過ぎて、同一人物なのか疑問が湧くレベルですね。表情も豊かになりました。
城も元に戻りました。
めでたしめでたし
...そして始まるエンドロールと空手指導.....
って、突如ジャッキーチェンも真っ青のメイキング風景が‥
なにやら演者の皆さん楽しそうです。
何か弱みを握られてこのゲームに出演していたのかと思っていたのですが、そうではない様なので、これからも安心してプレイできそうです。
そして、スターウォ―ズ風の字幕流れで、後日談が語られます。
カーミラの邪悪な心は消え失せ、愛の力で美しい女神となってよみがえりました。そして、罪滅ぼしとして、全宇宙を愛で満たすことを使命として、どこかへ旅立っていったのです。一方、ラブラディアン王国を救ったニーナとシリンは、亡き父ラブ3世の代わりにラブラディアン王国を治めることを誓いました。ラブラディアン王国の人々は2人のことをこう呼びました。「ツインゴッデス」と......。
名実ともに「ツインゴッデス」となった2人。
そして、根拠のない「To be continued」だァァ!続編を待て!
PS初期の混乱の中、生みだされたカオス『ツインゴッデス』でした。いかがでしたか?ゲームの売上が厳しくなった今では、中々お目にかかれない冒険心に溢れたゲームです。とりあえず作ってみた感の中にキラリと光る何かを、感じていただけましたでしょうか?
2017年現在、エンディングのTo be continuedの約束は果たされていませんが、この約束が果たされる日はくるのでしょうか?
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