SIMPLEキャラクター2000シリーズ Vol.10 THE 怒馳暴流(ドッチボール):プレイステーション
宮下あきら原作による「魁!!男塾」がまさかのSIMPLEシリーズに参戦。意外とゲーム化される機会が多い割に、くそげー率激高な、男塾だが、このゲームは何かが違った。
「九九=八十八!!」がデフォルトな男塾塾生達の安息の地となるポテンシャルを秘めた『魁!!男塾 THE 怒馳暴流』。SIMPLEシリーズという魔の舞台でどのような活躍を見せてくれるのか!?
怒馳暴流‥あれこそは日本で言うところのドッジボール!?
その源流は三国時代の中国にあるといわれている。馬上の敵に対し、鉄球をぶつけて倒すことが目的であり、
さらに敵がその鉄球を避けた時のために「外野」と呼ばれる兵士が、
外れた鉄球を拾い、再び敵を狙うのである。
余談ではあるが、張飛益徳がこの怒馳暴流の名手であったことは、
多くの歴史書には記されていない。
民明書房刊「中国球術大覧」より
説明書に民明書房解説を持ってくるあたり、分かってらっしゃる。この点だけでも男塾のキャラゲーとして50%ぐらいは成立しています。
張飛が怒馳暴流の名手だったとは、横山光輝先生もびっくりですね。
男塾の精鋭達が本作オリジナルの球技である怒馳暴流に挑む!
原作がバトル路線にシフトする前の男臭い学園ノリを色濃く残す『魁!男塾 THE 怒馳暴流』、SIMPLEキャラクターシリーズの中でもキャラゲーとしては、上等な部類に入ると思うのであります。押忍!
ボイスがないことが基本のSIMPLEシリーズにおいて、男塾塾長である江田島平八にボイスが用意されてあるのも高評価です。
(他キャラにないのは残念ですが、しかたないのか)
怒馳暴流とはなんぞや
コートには1チーム最大4人ずつ、ボールに当たれば漢らしく1発アウト。外野は外野専用キャラがいるので、男らしく復活はなし。
飛んでくるボールに対しては、避ける、キャッチ、防御(浮いた玉を自分でとる)で捌き、最終的に相手コート勢を全滅させれば勝利です。
また、キャラはそれぞれ原作でお馴染みの必殺技を備えています。
原作を読んだことがある方ならば、ニヤリとするネタが満載です。
技の種類だけでいってもバリエーションが豊富で、他のドッジボールゲームにも引けをとりません。
もちろん、雷電も大活躍!大往生!
我々が子供の頃に親しんだドッジボールと似たところがありますので、怒馳暴流が初めてといった方もすんなり始められます!押忍!
もはや、ドッジボールなど児戯にも等しいわ‥
おや、一部のキャラは武器のような物を携帯していますね。「油風呂の富樫源次じゃ!」こと富樫に至っては、常にドスを抜き身で携えている始末。
何に使うの!とツッコミを入れている諸兄は甘い。
男塾生が武器を携帯しているのは、至極当然。
そして、このゲームのアイデンティティーである、「直接攻撃」のためにも、武器は必要になってくるのであるーーー!!。
「直接攻撃」とは、読んで字の如く、ボールとか関係なく相手を直接殴りに行くことです。
殴られた相手はダウンするので、
直接殴る➡ダウン➡ダウン中にボールを当てる
といった戦法が成立してしまいます。ダウン中、被弾を避ける術はないので、
ダウン=死亡確認!
一見理不尽なようですが、攻撃を仕掛けられた側は、殴られる前に殴る、防御する。といった選択肢がありますので、攻撃側、防御側での熱い駆け引きが発生するわけです。
このゲーム、ボールキャッチの猶予時間が長く、少し慣れた手合い同士だと、普通にボールを投げただけでは、お互いに相手を仕留められません。
こうなると、いかに相手を殴るか?が重要な要素になり、対戦は、直接攻撃前提で成り立つようになってしまうのです。
ここが、くにおくんのドッジボールボールや、バトルドッジボールシリーズとは一線を画すところ。
もはや、ドッジボールの玉投げ要素はおまけ程度でしか、ありません。直接攻撃を制する者が試合を制す!
うん、実に男塾らしいですね!押忍!
ボールを持ったらとりあえず殴りにいこう!
シンプルに見えて、直接攻撃の駆け引きを覚えると一転、奥が深い読みあいが楽しめる本作。
SIMPLEシリーズの宿命でもあるボリューム不足に悩まされながらも、やはり対戦は楽しいです。
ボイスやグラフィックを充実させた完全版を発売してほしいところですね
↓レトロゲームランキング参加中!クリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村