真実はいつもひとつ→「キャラゲーに良作なし」『名探偵コナン THE ボードゲーム』
SIMPLEキャラクター2000シリーズ vol.11 名探偵コナン THE ボードゲーム
あの「名探偵コナン」が推理を放っぽり出してボードゲームに挑戦だ!数あるコナンゲームの中でも唯一のボードゲームである本作。ゲーム中、謎や推理に関する要素は皆無だが、そもそもTVゲームという舞台で名探偵コナンにボードゲームを組み合わせて発売してしまったことが最大の謎である。
ゲームの流れを把握しましょう
少年探偵団5人のうち一人を選んでゲーム開始。ゲームが始まると、各人それぞれにゴール条件が設定されています。条件を満たして、スタート地点の毛利探偵事務所に戻る事でゲームクリアです。
ゲームクリアまでの行動で獲得できる"ボール"の個数で順位を競います。
見た目は普通のボードゲームといった印象
また、獲得したボールは、"キンカ"に換金して、持ち帰ったカードを購入することが出来ます。
このように、ボールを景品としたパチンコ3店方式でカードをモリモリ購入して、カードのコンプリートを目指すのが、このゲームの主目的であり、ボードゲームはカード集めの手段でしかありません。
メインメニューの中にも、カードトレーディングの項目があり、なんとメモリーカード2枚挿しで友達と互いのカードを交換出来る機能も備わっています。
そもそも交換相手を探すのが大変なんですが・・
「ひとりであそぶ」ってそういうことじゃないです
もはや完全に『名探偵コナン THE カード集め』なのですが、その手段であるボードゲームが楽しいかと言われると、ちょっと・・。
主に、「ひとりであそぶ」でカードを集めていくことになる
「ひとりであそぶ」を選択すると、残り3人の枠はCPUとなるのですが、CPUの行動は一切確認できません。
ちょっと分かりにくいでしょうか?例を挙げて説明すると、
プレイヤーがサイコロを振る
↓
プレイヤーがマスに止まる
↓
プレイヤーがサイコロを振る
↓
プレイヤーが・・
といった完全ひとり相撲。ずっと俺のターン。
ひとりで膝を抱えながらプレイする人生ゲームを想像して頂ければ、この虚無感が分かっていただけると思います。
CPUのターンは回ってくることなく、勝手にマップ上を歩いているだけ。CPUに人権はありません。
ひとりでサイコロを振り振りしつつ無事ゴールまでたどり着きますが、成績発表画面では、自分ひとりだけ。
残り3つの空欄が印象的です。みんなどこにいってしまったんでしょう。
確かに「ひとりであそぶ」を選びましたが、ここまでひとりであそばされたのは、初めてです。しかもボードゲームで。
本当にひとり!
真のコナンファンにしか耐えられない
腕時計型麻酔銃カードで相手を一回休みにしたり、キック力増強シューズカードで、相手を北海道までぶっとばしたり、といった桃鉄ライクなボードゲームを期待していた人は残念。カード集めのために、お百度参りよろしくマップをうろうろする姿はまさに修行僧。
ちょっとコナンが好きかも?ぐらいでは、この苦行に耐えることは出来ないでしょう。
しかしカード集めに主眼を置くと、相手のターンがないことで1プレイの時間が短かったり、邪魔されるようなこともなかったりで、快適なんですよね。
開き直って、『名探偵コナン THE カード集め』として再販お願いします。
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